(社会・組合)健康保険と国民健康保険の違いってなに?

健康保険と国民健康保険の違いとは?

健康保険を持っている女性

現在、健康保険には企業などに勤める労働者のための健康保険(被用者保険)とそれ以外の人が加入する国民健康保険があります。

 

両者の間には保険料や給付などに違いがありますが、誤解している人が少なくありません。会社員は退職後には加入することになるため、理解しておくことが大切です。

 

そもそも、健康保険制度は1922年の「健康保険法」の設立に始まりますが、健康保険制度が導入される発端は1920年の株価大暴落を原因とした労働争議の頻発です。

 

そのような状況の中、労使協調を目的としてできたのが健康保険法です。

 

従って、創設当初は工場や鉱山などで働く労働者に限定されていました。その後、ホワイトカラーのための法律が制定され、最後に自営業者や農業従事者、零細企業労働者に対する国民健康保険法が設立されて国民皆保険が達成されます。

 

健康保険と国民健康保険の根本的な違いは健康保険が社会保険庁や健康保険組合によって運営され、国民健康保険は各市町村で管理されていることです。

 

なお、健康保険は元々、工場労働者に対する福利厚生の徹底、また、国力増進における労働者確保を目的とした経緯があるため、国民健康保険に比べて加入者が優遇されている面は否めません。

 

健康保険と国民健康保険における金銭面での主な違いは以下のものなどがあります。

健康保険の保険料の違いは?

社会保険庁が管掌する健康保険の保険料率は会社4.1%、個人4.1%の折半となっています。

 

例えば、給料が20万円(標準報酬月額、各手当を含む)の場合、個人が負担する保険料は8,200円になります。なお、健康保険組合が管掌する健康保険の一般保険料率は3%から10%の範囲内において決定するとされています。

 

従って、規定上は8.2%である政府管掌よりも低くすることができますし、逆に、高くすることも可能ですが、現実には社会保険庁と同等に設定されています。

 

一方、国民健康保険の保険料は各市町村によって異なっており、実際に役所に聞いてみないと金額はわかりません。

 

一般的に、以下の項目を組み合わせて保険料を算出しますが、組み合わせの仕方や、料率の数値は市町村によってさまざまです。なお、国民健康保険は個人ではなく、世帯ごとに加入します。

所得割

前年の所得(健康保険証に載っている人の合計額)に対する比率。従って、前年に多額の給与を得ていたり、退職金をもらっていたりすると高額になります。

資産割

土地や建物などの資産に対する比率。

均等割

各世帯に対して均一金額。

人数割

一人当たりの金額。国民健康保険には健康保険にあるような被扶養者制度(保険料は無料)が無く、乳児でも老人でも一人として計算されます。

 

国民健康保険の保険料は以上のような算出方法になっているため、不動産を持っていたり、扶養家族が複数いたりする場合は健康保険の方が安くなる傾向にあります。

 

逆に、アパートに一人暮らしのケースだと国民健康保険の方が得になる可能性があります。

給付金による違い

健康保険には休業補償制度があり、労働者が病気やケガ、出産など業務外の事由で仕事ができなくなったために給与をもらえなかった場合は、傷病手当金や出産手当金などが給付されます。

 

傷病手当金は1日当たり、被保険者の標準報酬日額(標準報酬月額の30分の1)の3分の2に相当する額が支給されます。

 

なお、傷病手当金の額より少ない給与が支払われていた場合は、その差額が支給されます。ちなみに、業務中の事故については労災保険が適用されます。

 

出産手当金の場合は出産日(または出産予定日)以前42日から出産日の翌日以降56日までの範囲内で、給与の支払いがなかった期間が給付対象となります。給付金額は傷病手当金と同様です。

 

一方、国民健康保険には休業補償という制度はありません。

 

少し話が違いますが、国民健康保険をよく滞納している人がいますが、国保を滞納すると最悪差押まで来るときがあります。滞納している年月はそのまま蓄積されるため、数年間滞納した場合、請求の金額はかなりの高額になります。

 

くれぐれも滞納するのはやめましょう。もし支払いが厳しければ市役所などへ行き、相談することをおすすめします。間違ってもプロミス審査など、消費者金融から借りて払うのはやめるべきです。


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