インターネットを利用したお金の貸し借りとは?
現在ではすべての商売がインターネットでできるといっても過言ではありません。そして、現在では新しい投資スタイルと言える「ソーシャルレンディング」がインターネット上で行われています。
ソーシャルレンディングとは、お金を活用したい個人投資家と資金を必要とする会社や個人をインターネット上で仲介するサービスのことです。
ソーシャルレンディングの貸し手となる個人投資家の多くは一般サラリーマンであり、また、借り手の方も事業に利用するだけではなく、学業のためや高額商品の購入のために利用する人もいます。
一方、ソーシャルレンディングを運営する会社はインターネットを事業手段としていることから営業マンや店舗が要らないため、人件費や店舗維持費などの経費が掛かりません。
従って、手数料が低額になっており、借り手側は低コストでの借入が可能になっています。また、インターネット上で処理が終えられるため、資金調達が迅速にできるというメリットもあります。
実は、資金の借り手側には利益率が高くても起業して間もない会社や中小企業などが多く、銀行の融資基準を満たせないでいます。かといって、すぐに融資は受けられても、ノンバンクのような年利15%〜20%のような金利で融資を受けたくはありません。このような時にソーシャルレンディングは非常に便利な存在になります。
ソーシャルレンディングの仕組み
ソーシャルレンディングはインターネット上でのお金の貸し借りですが、貸し手と借り手の両者が直接お金のやり取りをするわけではなく、お金を貸すのも借りるのも行うのはあくまでもソーシャルレンディング会社です。
だからといって、ソーシャルレンディング会社に投資するわけでも、ソーシャルレンディング会社から借入をするわけでもありません。
ソーシャルレンディング会社において借り手からの募集に基づいた「ローンファンド」が作成され、投資家はそのローンファンドに対して投資することになります。
投資家への配当
ソーシャルレンディング会社は借り手に対して金利を付けて資金を貸し出します。
そして、借り手から貸付金の返済がなされた際に、ソーシャルレンディング会社は利息の中から投資家への配当を行います。
ソーシャルレンディングのメリット
利回り
ソーシャルレンディングのメリットにまず挙げられるのは利回りです。
予想利回りは3〜15%になっています。例えば、個人向け国債の利率は0.05%(2016年時点)ですから、投資としては圧倒的にお得です。
少額
投資をしたいと思っても、株の場合だと数十万円程度のまとまった資金が必要になり、躊躇せざるを得ません。
しかし、ソーシャルレンディングなら1万円程度でも投資が可能になっています。お小遣い気分で余裕をもって投資ができます。
短期運用
短期での運用ということもソーシャルレンディングの魅力です。いくら余裕資金からの投資でも、長期に渡って資金を寝かさなければならないのでは気後れします。
ソーシャルレンディングは短期で現金化して手元に返ってくるので気軽に投資できます。
また、短期で決済できるということは将来、他に条件の良い金融商品が出た時にすぐに切り替えられるというメリットもあります。
分散投資
少額から投資ができるということは、複数のローンファンドに分散して投資をすることができるということであり、それはリスクの分散につながります。それだけ、安全な投資ということです。
例えば、まとまったお金を株に投資して、その会社が倒産してしまえば、投資資金をすべて失うことになります。
投資先を分散できれば、資金を一度に失うということが起こり得ません。
主なソーシャルレンディング会社
日本で主なソーシャルレンディング会社は「maneo(マネオ)」、「SBIソーシャルレンディング」、「AQUSH(アクシュ)」の3社です。
maneo
・日本で初めてのソーシャルレンディング会社
・成立ローンの実績:総額468億円
・最低出資額:1万円
・運用利回り:5.0〜8.0%
・手数料:借り手、貸し手共になし
SBIソーシャルレンディング
・成立ローンの実績:総額115億円
・最低出資額:1万円
・運用利回り:2.0〜6.0%
・手数料:借り手は無し、貸し手は年1.5〜2.2%
AQUSH
・成立ローンの実績:年間約30億円
・最低出資額:ファンドへの出資は1,000円(口座開設時に5万円以上入金)
・運用利回り:4.0〜15.0%
・手数料:借り手は年1.5%の他、実行時に額面の2.1〜4%、貸し手は無し
ソーシャルレンディングは利回りが高く、少額投資が可能ということからサラリーマンに向いた投資と言えます。
ただ、ソーシャルレンディングに限ったことではありませんが、投資である以上貸し倒れのリスクは付きまといます(不動産などの担保をつけて貸し倒れリスクを低減させるようにしています)。
新しい投資方法でもあるため、慣れるまでは小遣い程度のお金にしておいた方が無難です。